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仕事が人をつくる

No.380

 

令和4年3月29日(火)曇り時々晴れ

 

 

 

3月も終わりに近づき

 

かなり暖かくなってきました。

 

 

桜もほぼ満開です。(^o^)

 

 

 

今回のブログも

 

本のご紹介です。(^^)

 

 

 

”仕事が人をつくる”

 

 

著者は

 

小関 智弘(こせき ともひろ)さん

 


1933年東京生まれ

 

都立大附属工業高校卒業後、

 

1951年から

 

大田区内の町工場で働きつつ

 

作家活動をつづける

 

ベテランの“旋盤工”です。(^^)

 

 

 

本書は

 

 

技術や技能を、

 

どんな人が身につけて、

 

どんな風に

 

モノをつくるのか?

 

ということに

 

強い関心を抱いてきた

 

旋盤工のベテラン職人で

 

作家の小関さんの

 

“職人”と呼ばれる人が

 

働きながら仕事の奥行きを発見し、

 

“人”となっていく過程を描き出した

 

旅の記録です。(^^)

 

 

研削工、瓦職人、

 

染色工、歯科技工士、

 

大工の棟梁、椅子作り職人、

 

空師と呼ぶ高い木の剪定師

 

等々、

 

 

仕事を通じて

 

自分の生きざまを表現してきた過程を、

 

町工場作家呼ばれる小関さんの

 

愛情こもった視線で書かれています。(^^)

 

 


様々な職人の世界で

 

仕事を通じて自分と向き合う姿に

 

感銘を受けます。

 

 

その中で特に印象に残ったのは

 

 

歌舞伎の『新薄雪物語』

 

という演目の中のお話が

 

紹介されています。

 

 

日本刀の焼入れに使う

 

水の温度を盗もうとした

 

弟子の腕を斬り落とす話!

 

(゚д゚)!

 

 

ある刀匠の書いた

 

『剣工秘伝誌』によると

 

 

「いやしくて惜しみて、伝へざるに非ず。

 

無闇に伝へても弟子の技術が

 

そこまで到達していない時は、

 

却って修業の妨げとなるもの也」

 

 

とあります。

 

 

日本刀の

 

すぐれた伝統を残すためには、

 

弟子の技術が

 

高まるのを待つ必要があった。

 

技術のないうちに秘伝を教えれば、

 

安易な贋物が作られ、

 

質が落ちる。

 

だから隠したのだという。

 

 

本書は、

 

日本の職人芸の素晴らしさ、

 

その技術を伝承することの

 

重要性と難しさ

 

そして

 

それが人間性とも

 

密接に絡み合っていることを

 

伝えています。 

 

 

本書で紹介されている

 

職人さんは

 

 

仕事を覚えるのが

 

楽しかったと言う人もいれば

 

仕事は辛くて苦しかったと言う人も

 

いらっしゃいます。(ー_ー)

 

 

 

本書を購読したのは

 

以前に受講した研修で

 

著者の小関さんの

 

次の言葉を知ったからです。

 

 

人は働きながら、

 

その人となってゆく。

 

 

人格を形成するといっては大袈裟だけど、

 

その人がどんな仕事をして働いてきたかと、

 

その人がどんな人であるのかを、

 

切り離して考えることはできない。

 

 

 

No.307 『研修Part 2 (職業と倫理)』

 

 

 

人は働きながら、

 

その人となってゆく。

 

 

 

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